はじける炭酸。
爽やかなのどごし。
甘みや苦み、酸味が織りなすコクのある味わい。
子どもから大人まで大人気な飲み物、コーラ。
王道のコカ・コーラやペプシコーラの他、最近ではクラフトコーラと呼ばれる手作りのものも人気ですね。
そんなコーラが、かつてはコカイン入りの薬として売られていたことを知っていますか?
もちろん現在のコーラにコカインは入っていません。
しかしコカインが合法だった時代、コーラは疲労回復や頭痛を和らげる薬として愛されていたのです。
この記事では、以下の内容でコーラの歴史について紹介していきます。
- 世界の歴史
- 日本の歴史
- パッケージの変化
- 世界のコーラ紹介
- 日本のご当地コーラ紹介
ぜひ最後までお読みください。
【世界の歴史】コーラが薬から世界で人気のジュースになるまでの5ステップ

1.薬剤師ペンバートン、南北戦争のケガに苦しみ薬を開発
世界ではじめてコーラをつくったのは、薬剤師のジョン・S・ペンバートンという人物です。
彼がコーラをつくろうと考えたのは、モルヒネ中毒に苦しんだためでした。
南北戦争で傷を負ったペンバートンは、当時鎮痛薬として使われていたモルヒネによって深刻な中毒に陥ったといわれています。
モルヒネに代わる、安全な神経強壮剤をつくりたい。
そんな願いをもとに1880年ごろ誕生したのが、フレンチ・ワイン・コカという薬酒でした。
これは当時合法だったコカイン成分を含むコカの葉と、コーラという植物の実、ワインなどを調合したものです。
2.禁酒法によりシロップ化
当時の欧米では、禁酒運動が盛んでした。
ペンバートンが暮らす地域でも酒は禁止となります。
フレンチ・ワイン・コカから、アルコールを抜く必要がありました。
こうして1886年に誕生したのがノンアルコールのシロップ、コカ・コーラです。
また、コカ・コーラよりわずかに遅れてペプシコーラの元となるシロップも誕生しています。
薬剤師であるキャレブ・ブラッドハムという人物によって、消化不良の薬として調合されました。
3.炭酸水でおいしくグレードアップ
ソーダファウンテンで、コカ・コーラの販売がはじまりました。
ソーダファウンテンとは、清涼飲料水を提供する店や設備のこと。19世紀のアメリカでは主に薬局の中にあり、薬効があるとされた飲み物が提供されていました。
シロップは水か炭酸水で割って提供されるのが一般的でした。
コカ・コーラシロップも炭酸水で割って販売されたところ、大好評。
頭痛が和らいだり、気分がすっきりするドリンクとして人気を集めてゆきます。
4.コカインなしのドリンクへ
徐々にコカインへの社会的不安が高まっていき、1903年ごろにはコーラからコカインが除去されました。
1922年には、アメリカで正式にコカインが禁止されています。
現在のコーラには、コカインは一切含まれていません。
名前の由来となったコーラの実も使われておらず、原材料は糖類や炭酸、酸味料やカラメル色素などです。
5.第二次世界大戦を経て世界的ブランドへ
第二次世界大戦において、コーラは世界中で米兵たちの癒しとなりました。
これには当時のコカ・コーラの社長、ロバート・ウッドラフの戦略があったようです。
戦時中、砂糖は貴重なもの。
流通が制限されると、コーラの生産は難しくなってしまいます。
そこでコカ・コーラを軍需品として正式に認可してもらおうと考えたのです。
米兵が赴く現地に工場を建設し、5セントという安価でコーラを提供しました。
コーラは兵士たちのあいだで圧倒的な支持を得たようです。
戦後、アメリカ政府は各地の工場をコカ・コーラに譲りました。
こうしてコーラは世界へ進出することとなったのです。
【日本の歴史】コーラが輸入品から日本で製造されるまでの5ステップ

1.コーラがはじめて輸入されたのは大正時代
1914年(大正3年)には、日本にコーラが輸入されていたようです。
高村光太郎の詩集に「コカコオラ」の名が記されています。
また、芥川龍之介が書いた手紙の中でも、コーラのことが記されていました。
しかし当時の人々にとってコーラは高級品。
「薬くさい」と苦手に感じる人も多く、あまり売れることなく販売は中止となってしまったようです。
2.第二次世界大戦後、日本支社で製造が始まる
終戦後まもなく、アメリカから「ザ コカ・コーラ エクスポート コーポレーション」という会社の代表者がやってきます。
進駐軍へコーラを提供すべく、全国6カ所に工場を建てました。
こうして日本でもコーラが製造されるようになりましたが、あくまで米軍のための飲み物。
一般販売されるものではありませんでした。
3.日本ではじめてボトラー社が誕生
ボトラー社とは、原液を仕入れ、水や炭酸水などで薄めて商品として出荷する会社のことです。
1956年、原液の輸入が解禁され、日本第一号のボトラー社が誕生しました。
当時のコーラは、アメリカから輸入した原液でのみ製造されていたのです。
1963年までに、全国でボトラー社が次々と設立されたといわれています。
時代は高度経済成長期。
ようやく日本人向けのコーラビジネスが動き出したのでした。
4.日本コカ・コーラ社の誕生
1957年、日本飲料工業株式会社が設立。のちの日本コカ・コーラ株式会社です。
ボトラー社とパートナーシップを組み、原液の供給や企画開発を行っています。
日本コカ・コーラ社は企画開発やマーケティング活動、ボトラー社は原液を買って工場で製造というように、役割を分けて活動しているのです。
5.国内での原液製造スタート
アメリカから原液を輸入してつくられていたコーラですが、それだけでは販売量をまかなえなくなっていきました。
そしてついに、日本でも原液を生産する工場が誕生しました。
現在もコカ・コーラの原液は、世界でも厳選された少数の工場でしかつくられていないといいます。
瓶から缶・ペットボトルへ コーラのパッケージの歴史

胴部がくびれた特徴的なデザインの瓶。
コーラといえば、このデザインの瓶を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
これはカカオ豆の形にインスピレーションを受けているといわれています。
確かに縦線の溝が、カカオ豆の模様とよく似ていますね。
最近では、瓶入りコーラはあまり見かけなくなりました。
日本ではじめて缶入りコカ・コーラが発売されたのは1965年です。
またペットボトルタイプが発売されたのは、1982年です。
コーラに限らず瓶そのものの需要が減るにつれて、瓶タイプの流通は少なくなりました。
しかし、瓶タイプのコーラの販売は終了していないそうです。
現在でも酒屋や駄菓子屋、またAmazonや楽天市場などの通販サイトで購入可能とのことでした。
日本ではめずらしい世界のコーラ4選

世界中で飲まれているコーラ。使われている材料によって、国ごとに味が異なるといわれています。
ここでは、世界でも有名といわれているコーラについてご紹介します。
1.メキシカンコーラ
コカ・コーラの中でも、メキシコのものが一番おいしいという噂があります。
その理由は甘味料にあるとのこと。
多くの国では、トウモロコシを使ったコーンシロップで甘みをつけています。
しかしメキシコはサトウキビの生産が盛んな国。コーンシロップの代わりに砂糖が使われています。
それにより、メキシコのコカ・コーラは自然でマイルドな甘みがするそうです。
2.イギリスのコーラ「キュリオスティー・コーラ」
世界一おいしいといわれているのが、イギリス製のキュリオスティーコーラです。
フェンティマンスという老舗メーカーが発売元です。100年以上の歴史と伝統をもっています。
原材料は生姜や砂糖、炭酸、カラメル色素など。天然原料が贅沢に使われています。
口コミによると、ピリッとした辛みがあり、後味が爽やかとのこと。
どこか懐かしさのある味わいだといわれています。
3.韓国のコーラ「メッコール」
韓国の大麦炭酸飲料メッコール。大麦のコクとキレが絶妙・・・とのことですが、世間では世界一まずいコーラと噂されています。
実際に飲んだ人の感想を調べてみると「麦風味のコーラ」「ベーコンとコーラを混ぜたような味」とさまざま。
原材料をみても、大麦抽出液に砂糖、ハーブやハッカ液が入っていたりと、味の想像がつきづらいです。
世界一まずいとまでいわれると、かえってどんな風味か気になりますね。
4.東南アジアのコーラ「Sarsi」
こちらも世界一まずいとの噂があるコーラ。
フィリピンやマレーシアなどで販売されているそうです。
薬の風味が強く「湿布」とも形容されています。かなりユニークな味わいのようです。
しかし安価な炭酸飲料で、現地の人々からは長く愛されているとのこと。
慣れてしまえば、独特な風味がクセになってハマる人もいるそうです。
変わり種がたくさん!日本のご当地コーラ7選

日本各地でつくられる、オリジナリティあふれるコーラたち。それがご当地コーラです。
ここでは、地域の魅力を活かしたユニークなコーラについて紹介します。
1.ジャッツ!タッコーラ
にんにくで有名な青森県田子町のコーラ。なんとにんにく入りです。
「ジャッツ」は、飲んだときの驚いた様子を表現する方言。
田子町産100%のにんにく粉末が入っているため、後味がにんにく風味だそうです。
2.谷中クラフトコーラ
東京の下町・谷根千エリアをルーツとしたコーラ。
レモンやブラックペッパー、チリペッパーなど11種のスパイスが使われた、ビターな味わいのコーラです。
3.青い富士山コーラ
山梨のご当地コーラ。その名のとおり、きれいな青い色をしています。
富士山の天然水が使われていて、こだわりの原料により泡立ちも良いそう。
グラスに注いだとき、コーラの白い泡が富士山の雪に見立てられるようつくられています。
4.うなぎコーラ
静岡のご当地コーラ。うなぎのエキスが入っていて、ほんのりうなぎの風味を感じられるそうです。
見た目にもこだわっていて、うなぎの蒲焼きのタレのような色をしています。
思わずぎょっとしてしまうようなコンセプトですが、味はおいしいコーラとほとんど変わりないとのことです。
5.宇治抹茶クラフトコーラ
京都・宇治の老舗のお茶屋、伊藤久右衛門が手がける季節限定のクラフトコーラ。
天然水にたっぷりの宇治抹茶と5種のスパイスが加えられています。
抹茶の豊かな風味が味わえるコーラです。
6.広島コーラ
広島のご当地コーラ。見た目は普通のコーラですが、広島県産のはっさく果汁が加えられているそう。
炭酸が強く、すっきりとした味わいで、ほろ苦いはっさくの香りが広がるコーラです。
7.熊本トマトコーラ
熊本のご当地コーラ。見た目も赤みがかった色をしています。
南阿蘇村産の完熟トマト果汁が入っていて、飲むとふわりとトマトの風味がします。
トマトが苦手な人でも飲みやすいコーラだそうです。
まとめ
長い時を経て多くの人々に愛される飲み物、コーラ。
gooランキングが実施した「結局一番うまい炭酸飲料ランキング」の調査でも、数ある炭酸飲料を抑えてコカ・コーラが堂々の第1位に輝いています。 (集計期間:2019年10月31日~11月14日)
出典:PR TIMES(gooランキング調査)「1位は1886年生まれの大定番『コカ・コーラ』! gooランキングが『結局一番うまい炭酸飲料ランキング』を発表」
ジョン・S・ペンバートンが「安全な神経強壮剤をつくりたい」と願ってつくった薬が、今なお世界中の人々に飲み継がれるドリンクになるなんて、ふしぎな巡りあわせですね。
今回の記事を通じて、普段何気なく飲んでいるコーラの知られざる歴史や、奥深い魅力を少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

